LLP(有限責任事業組合)とは?

■LLP(有限責任事業組合)とは?
  •  LLP(有限責任事業組合)は平成17年8月からスタートした新しい事業形態の制度です。民法上の組合の特例としての制度で、株式会社やLLC(合同会社)とは異なり法人ではなく、あくまで「組合」です。

■LLPの特徴
  •  しかし、組合でありながら、構成員全員が有限責任であるため組合員のリスクは限定され、また、LLCと同様に利益配分や運営方法を組合員(出資者)の内部自治で自由に決めることができます。

     しかも、法人ではないので仮に黒字続きになっても法人税は課税されず、組合員への配当にだけ課税される構成員課税(いわゆる「パススルー課税」)が最大の特徴です。

     これにより、法人税と所得税という二重課税を避けることができるというメリットがあります。(逆に赤字になった場合、組合員は出資金額の範囲内で自分に割り振られた損失額を所得から差し引くことができるので、節税にもなるのです。)

■LLPによる知的財産起業
  •  このようにLLPは、「会社」と「組合」の良い部分を組み合わせた事業形態であり、資金がなくても技術やノウハウを持つ人や企業が共同で新たな事業に取り組むのに適した制度といえます。

     もちろんLLPは法人ではありませんので、LLP名義で銀行口座を開設したり、許認可や補助金を受けたりできないという制約はありますが、上記のような税務面でのメリットに加え、出資者による組合契約から登記完了まで10日程度で設立できるといった手軽さやコストの安さは大きな魅力です。

     たとえば中小企業が共同してソフトウェア開発やデザイン制作、新技術開発などを行い、小回りを効かせた知的財産ビジネスを展開するといった場合には、非常に適した事業形態であると言えるでしょう。

     izu-officeでは、こうしたLLPについてのご相談、設立手続のお手伝いもさせていただきます。
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